一足のばして 森へ水辺へ 自然に癒される休活
せわしない日々から逃れるためにちょっと郊外へ。
目の前に広がる雄大な景色に魅了され、川のせせらぎ、木々の香りにしばし癒される。
豊かな自然が織りなす癒しと、そこに佇む安らぎのお店をご紹介します。
朝ドラで話題の牧野富太郎博士の貴重な著書も!
NHKの朝ドラ「らんまん」で話題の“日本の植物分類学の父”と言われる牧野富太郎博士。今やその影響か全国各地で植物園の人気が高まっています。
『開聞山麓香料園』は、1941年開園の日本初のハーブ農園。80年余りの歴史を刻む香料園創業のきっかけは、現在の園長・宮崎泰(やすし)さんの父親で創始者の巌さんが、ローズゼラニウムの栽培をこの地で始めたことから。
温暖な気候に育まれ、今ではクスノキ科の高木・芳樟(ほうしょう)をはじめ、ティーツリーやレモングラスなど、数十種類のハーブが植えられています。昨年リニューアルされた「香料園文庫」には、洋書を含めたハーブや香りに関する書籍が並び、牧野博士の著書「原色牧野植物大図鑑」など貴重な本を閲覧することができます。
ハーブティーとシャーベットをいただきながらじっくり読むも良し、木々に囲まれ心地よい風に吹かれながら広げるも良し、思い思いの時間を過ごして。
(写真)牧野富太郎博士の書物も豊富にそろう「香料園文庫」。園長の宮﨑泰さんに牧野博士のエピソードを聞いたり、戸外の草木に思いを馳せたりしながら読み進めるのも一興
蒸留工程を公開する体験会も人気
1万8000坪の広大な農園では、約1万本の芳樟をはじめ、中央には巨大なマグノリアの木、涼しげな風情のティーツリー、ローズマリーなど、自然栽培ならではの香りを放っています。
園内にある蒸留所で、大量の芳樟の葉を大型蒸留器に詰め、蒸気で蒸すと香りの成分が水蒸気に。水とオイルの2層に分かれた液体を分離させて精油を抽出します。精油の量は90分かけて蒸留しても、葉の重量のわずか数パーセントとか。
「効率は期待できずとも、毎回香りが違うのが天然香料の良さ。それも楽しみの一つになっています」と副園長の宮崎利樹さん。オイル分が一番含まれる夏から秋が蒸留のピークで、この醍醐味を知ってもらいたいと始めた蒸留体験会も人気を呼んでいます。
凛とそびえ立つ芳棹の木に囲まれながら、夏の疲れを癒してみませんか。
INFORMATION
【蒸留体験会】
2023年11月開催予定 (完全予約制)
◎日程・参加予約の仕方などは、9月上旬に公式HPで発表
◎参加料/1名 1000円 (当日現金のみの支払い)、参加者にはハーブウォーターをプレゼント
※10歳未満の子ども同伴は不可。詳しくは問い合わせを
【香りの講座】
2023年9月15日 (金) 開催
◎講座名/ハンドクリーム作り
◎時間/14:00~15:30
◎会場/開聞山麓香料園 香料園文庫 参加賛/1名 3000円(定員13名)
◎参加予約/9月1日 (金) 9:00より受付開始。 詳しくは公式HPで確認を
DATA
【住】指宿市開聞川尻5926
【営】9:00~17:00 (「香料園文庫」は日曜のみ10:00~16:00営業)
【休】火曜
【P】あり
【キャッシュレス決済】なし
【問】0993(32)3321
https://koryoen.com