【ごちそうパン特集】「アレルギーを持つ子どもでも食べられる可能性を広げたい」店主の愛情こもったパン。

　製菓学校職員を経てフランス人ばかりの店でパン作りを学び、神奈川の大手パン屋で店長を務めた経歴を持つ『ひまわり』店主の森真一郎さんは、ある時パンに使う添加物に疑問を持つようになり、「自分で納得できるパンを焼きたい」と一念発起。故郷・出水でパン工房を開き16年、現在の吉野町滝の神に移転してから4年、美味しさと無添加にこだわった天然酵母パンを提供しています。
　『ひまわり』のパンは白砂糖・牛乳・マーガリン・生地改良剤を使用しないのが特徴で、卵不使用のパンも充実。森さんは、卵アレルギーに悩んでいた地域の子どもと交わした言葉が忘れられないと言います。「『これ食べるとかゆくなる？』と尋ねられて切なくて」。卵やマーガリンの代わりに玄米有機甘酒を使ったメロンパンには、「どんな子どもにも自分でパンを選ぶ楽しみを味わってほしい」という願いが込められており、お金を握りしめ来店した子どもだけでなく、「子どもの人生初のメロンパン」と泣いて喜んだお母さんもいたそう。みんなの笑顔のために、森さんは今日も手間暇惜しまず愛情たっぷりのパンを焼き続けます。