//【地産知詳 特集】阿久根の地から“イワシビル”というブランドを発信。

【地産知詳 特集】阿久根の地から“イワシビル”というブランドを発信。

伝統リデザイン
大切な伝統の味を次世代にも伝えるため、進化し続ける地元企業の新たな挑戦にクローズアップ!

新しいスタイルの 複合ビルの誕生

鹿児島市内から車で約1時間余り、3号線沿いに進んでいくと見えてくるのが『イワシピル』。

町並みに溶け込むような飾り気のない外観に、店舗前のイワシのイラストが目印で、1階がショップとカフェ、2階が工場、3階がホステル(簡易宿泊施設)となっています。

水産加工業を営む先代社長から空きビルだった建物の使途を託された現社長の下園正博さん。元々直売店を始めたいとは考えていたものの、港町・阿久根の特産であり、自社商品でもある“イワシの丸干し”をもっと知ってもらいたいという思いからスタート。

「今あることに一手間加え、それを誇り楽しみ人生を豊かにする」という下園社長の経営理念の下、イワシビルには元イタリアンのシェフ、アパレルの販売など、さまざまな業種で経験を積んだスタッフが、それぞれの個性を活かして生き生きと働いています。

(写真)1階のショップには“旅する丸干し”をはじめ、人気の“はらぺこイワシ”や“焼海老辣油”など、同店ならではのオリジナル商品がずらり

 

阿久根港で獲れるウルメイワシの最盛期は5月後半から。なかでも朝獲れのウルメイワシは、質の良さが評判

 

阿久根港で自分たちでの目で見て触って、良いウルメイワシだけを選別

 

シンプルな外観ながら、一歩中に入るとワクワクするような出合いが待っているイワシビル

 

色鮮やかなパッケージの“旅する丸干し”は、阿久根ブレーン、南イタリア風、プロヴァンス風、マドラス風の4種類各972円

 

「接客を通して直接お客様の声を聞くことで、商品への思いが強まります」と話すのは、店長の泉野さん(左)

 

豊かな感性があれば、どんなことも楽しめる

今年で6年目を迎えるイワシビルのショップには、同社の代表的な商品である“旅する丸干し”や“はらぺこイワシ”など、心躍るネーミングの商品がずらり。

丸干しを干す棚は陳列棚に、カフェのテーブルや椅子は廃校になった中学校のものをリメイク。ここにも“今あることに一手間加える”という理念が活かされ、工場では商品の製造工程を間近に見ることができます。

まるで大人の秘密基地のようなホステルの各部屋、阿久根の海をデザインしたラウンジなど、地元の資材を取り入れた造りが魅力。

「イワシの丸干し屋が運営しているイワシビルということに、今後はさらにフォーカ スを当てていきたい」と話す下園社長。豊かな感性があれば、どんなことも楽しめると悟った“丸干し”は、次はどんな所へ旅立つのかワクワクしてきます。

 

2階にある工場では、ガラス越しに“旅する丸干し”などの製造工程が自由に見学できる。商品がどうやってできるのか、間近に見られるチャンス!

 

整然と並んだ小ぶりのウルメイワシ。この後世界の国々をイメージした洋風の味付けに

 

個室は床材になぐり加工を施し、波打つイメージに

 

ホステルのラウンジのソファーカバーは、阿久根で大漁旗を作る染色会社のもの。自然に人が集まってくる開放的な 空間が魅力

 

オオバイワシの丸干しや阿久根産のさつま揚げなど、同社商品を使った人気の朝食 (宿泊者限定)。地元のものを活かしたメニューに活力が湧いてきそう!

 

イワシビル(下園薩男商店)

【住】阿久根市鶴見町76
【営】ショップ・カフェ 11:00~17:00 (土・日、祝日〜18:00) 工場 (8:00~16:00、 事前に問い合わせを) ホステル(チェックイン 15:00~19:00、 チェックアウト 10:00) 1泊1室 3500円~
【休】なし
【P】あり
【キャッシュレス決済】あり
【問】0996 (73) 3104
INSTAGRAM @iwashibldg