節目の日に、LEAPが節目を迎えた時と、鹿児島の未来を想う

30年と4カ月続いた平成時代が、今日終わります。日本人だからか、世界共通なのか、改元が取り沙汰されるまで特に“元号”にも“平成”という区切りにも思い入れはなかったつもりなのに、今日を迎えるとなんだか改めて厳粛な気持ちになりますね。

というわけで、LEAPにとって初めての大きな節目であった、創刊10周年記念号を振り返ってみたいと思います。

 

2000年の11月号。この年の前後、表紙はずっと白地ベースでしたが、この号だけはめでたい赤地に「おかげさまで、創刊10周年記念号」の白文字だけのデザインでした。

発売された当時、毎号買っている読者はかなり驚いたことでしょう。巻頭特集は「日帰り温泉100」、巻中は「宴会パーティー特集」と、晩秋の恒例的な内容ですが、「節目の号」らしさはモノクロ特集に現れています。

「あなたの町をPRします」。実話系週刊誌・ゴシップ誌を模したようなスキャンダラスな扉ページで始まるこの特集。事前に(前月に)「LEAPスタッフがあなたの町を面白おかしくPRします」と告知して、それに対して各市町村から寄せられた熱いラブコールから12市町村を選んでスタッフが体当たりで取材記事を仕立てた、という内容です。

現スタッフの私たちから見ると、パヤ、こと羽山編集長、ミッフィー、こと前薗という2人の上司の、若かりし日の姿がおもしろくて仕方ありません(内輪ネタで失礼いたします)

1エリア1ページとコンパクトな誌面ながら、全力で取材し、広報誌などでは表現しにくい細かな魅力まで臨場感たっぷりに書き現しています。

 

「節目の号」のスペシャル感が極まるのが、「LEAP創刊10周年メモリアル対談 川原泉&野口拓男&西みやび かごしまについて、語ろう!」。

この頃、当誌に人気の連載ページを持っていたタレントの野口拓男さん、全国マンガ誌「花とゆめ」に多くの人気マンガを発表していた指宿出身のマンガ家・川原泉さん。お二人ともLEAPに縁があり、地方を拠点に“情報”を発信し続けている、という人選理由が掲載されていました。

選んだのはもちろん、LEAPを創刊した西みやび編集長(当時)。鹿児島にあったらいいと思うものは? という話題に川原さんが「前略~フランチャイズの球団がほしい。サッカーでもいいし…」と発言し、野口さんが「そうそう、燃えたぎるような“何か”が欲しいですね」と返すくだりも。当時皆が夢見た「鹿児島でJリーグクラブを!」が昨年実現したというのは、本当に感慨深いことですね。

野口さんからの「10年前と比べて内容は変わりましたか?」という質問に対して「(前略)~今よりもっと過激だったかもしれません。当たり障りのないことをしても仕方がないと思っていましたから~」と答えた西編集長の言葉は、読んでいて思わず背筋が伸びる心地がします。

 

明日から令和時代が始まります。一生の間に何度も経験することはない節目に立ち会えたのですから、この機会に何か、自分の殻を破るような、未来を拓くような、新しいコトを始めてみたいですね。

令和もLEAPをよろしくお願いいたします。

LEAP2000年11月


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平成12年(2000)
「霧島アートの森」オープン/第1回「かごしま錦江湾サマーナイト大花火大会」/シドニー五輪女子マラソンで高橋尚子が金メダル/新紙幣「二千円札」発行/流行語「おっはー」/流行歌 浜崎あゆみ「SEASONS」